旅館 笏谷石工事

旅館 笏谷石工事

福井県坂井市三国町にある「風の杜」様にて笏谷石を使用した石工事をさせて頂きました。

先日、無事に完成しリニューアルオープンを迎えました。その模様をお伝えします。

まず最初に、受付のあるロビーの壁面に笏谷石を使用しました。

石は存在感があり、一番目立つ面に集中して使用した方が良いだろうという、設計の方の判断もあり、このような形で収まりました。

壁に笏谷石を使用することはよくあるのですが、今回は2つの仕上げをミックスしています。

一つは、笏谷石の青さがわかる磨いた面。
笏谷石の特徴は、日本人に好まれる控えめな青色であり、これがよくわかる仕上げになっています。同じ笏谷石でも濃淡や模様に差があり、そのランダムさも楽しめます。

もう一つは、笏谷石の歴史を感じられる古材面。
古材の外側部分をそのまま使用し、昔(約100年前)の貴重なツルハシやノミの跡などが残っていて、今では再現できない仕上げです。

仕上げツラも、出したり引っ込めたりして、笏谷石の持つナチュラルな感じに合わせてみました。

またロビーの他に、部屋の一つをフルリノベーションしたのですが、そこの玄関部分に笏谷石を使わせてもらいました。

こちらの笏谷石は今は大変貴重な笏谷石の新材のみで製作しました。青さが光ります。

玄関の上がり框部分、巾木部分に笏谷石を使用しています。巾木はごつごつした感じの割れ肌仕上げにしています。

足元周りは笏谷石、木材は福井県産材、クロスは越前和紙、床は越前塗り、洗面ボウルは越前焼、開き戸には切子模様が飾られています。

部屋の全体図。福井の技術を沢山盛り込み、モダンで高級感のある部屋に生まれ変わりました。

無事に、北陸新幹線開通に無事に間に合うことができ、嬉しく思います。

風の杜さんでの宿泊を通じ、沢山の方々に福井県の、そして三国の良さを感じてもらえることを願っております。